現代地方譚カテゴリー: 現代地方譚9

演劇舞台技術者による音響照明ワークショップ

舞台作品を創り上げる上で欠かせない技術スタッフ。
現代地方譚9の関連企画として、演劇公演「カワウソ読本」の音響・照明のプランニングとオペレーションを行う奥村威さん、皿袋誠路さんによるスタッフインレジデンスを行います。

音響・照明がどのように演劇作品を立ち上げていくのか、実践を交えて解説いただきます。

 

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奥村威
大阪府出身。高校卒業後フリーターを経て、小劇場ブームと共に舞台の世界へ。
俳優やスタッフの手伝いから音響に興味を持ち、演劇音響計画に参加。主に扇町ミュージアムスクエアを中心に活動。
様々な劇団の音響に携わり、惑星ピスタチオ始め 同世代の 所謂エンタメ系劇団を得意とし、活動の幅を広げる為 2002に T&Crewを先輩達と設立。2016に退社。
主な参加劇団
かっぱのドリームブラザーズ (1985~1997) 、ランニングシアターダッシュ (1989~2005) 、世界一団 (1993~2004)、空晴(2007~) 、南河内万歳一座(2012~)

皿袋誠路
1985年、全く興味のなかった舞台照明会社その場しのぎで入社。舞台照明の仕事に従事する。
偶然に関わった小劇場の旗揚げ公演で面白さに目覚め、それ以後主に小劇場を中心に活動。
2004年の「みんなの歌2」以降、全ての南河内万歳一座の照明デザインを手掛ける。劇団以外の内藤氏の演出公演にも多数参加する。
維新派「ナツノトビラ」梅田芸術劇場(2006年)にて、第26回日本照明家協会優秀賞受賞。

『その次の季節 高知県被曝者の肖像』刊行記念上映会&トーク

すさきまちかどギャラリー/旧三浦邸で昨年おこなわれた、ビキニ事件で被災した高知県の元漁師とその遺族へ取材を続ける映画作家、甫木元空の初個展を書籍化。
刊行を記念して著者作品の上映と、言葉や映画についての対談を行います。

 

日時:2月12日(土)14時~16時(開場13時半)
会場:須崎市立市民文化会館 大会議室(須崎市新町2丁目7-15)
料金:500円(*当日『その次の季節 高知県被曝者の肖像』(イベント特別価格|2,500円税込)の販売を行います。書籍を購入された方、持参された方は無料で聴講いただけます)、高校生以下無料
登壇:甫木元空(本書著者/映画作家)、廣江俊輔(本書寄稿/元新聞記者)
主催:すさきまちかどギャラリー/旧三浦邸、this and that
お問い合わせ:
[イベントについて] 050-8803-8668(すさきまちかどギャラリー/旧三浦邸)
[書籍について] 090-8345-0660(担当マスダ)

演劇公演「カワウソ読本」

2019年年から3か年計画で行うオリジナル演劇作品の制作プロジェクト。市民参加型演劇を数多く手掛ける脚本家内藤裕敬氏を迎え、脚本から演技、舞台製作までを長期的に学ぶ機会を設け、市内の演劇人口の増加を図ります。
一昨年、内藤が須崎を訪れ、脚本づくりのワークショップを行いながら地域を取材し書き下ろしたシナリオが、昨年の感染症拡大の渦中、配役の大部分を須崎市民が担いラジオ放送でリーディングにより公開する試みを経て、今年ついに舞台で上演されます。

 

 

STORY
市民文化会館にて上演予定の演劇公演、本番が間近に迫る午後。 主役のカワウソを演じるヒロシは、なんとこのタイミングで足を骨折してしまった。仕方なく台本の修正を決めたのだが、作家のヨシダが書き直した台本は、劇中のカワウソも骨折し、批判必至、炎上必至の内容になってしまう。 そんな大混乱の稽古場に「市役所に問い合わせが殺到しています、役所の電話がパンクしかけています」と現れる市役所職員トドロキ。
果たして、無事に初日の幕は上がるのか…?

 

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■作・演出
内藤裕敬(南河内万歳一座)
■出演
荒谷清水(南河内万歳一座)、伊藤麻由、川田さとみ、清里達也、柴千優、野村春菜、藤岡武洋、領木有加

演劇公演「カワウソ読本」

2019年年から3か年計画で行うオリジナル演劇作品の制作プロジェクト。市民参加型演劇を数多く手掛ける脚本家内藤裕敬氏を迎え、脚本から演技、舞台製作までを長期的に学ぶ機会を設け、市内の演劇人口の増加を図ります。
一昨年、内藤が須崎を訪れ、脚本づくりのワークショップを行いながら地域を取材し書き下ろしたシナリオが、昨年の感染症拡大の渦中、配役の大部分を須崎市民が担いラジオ放送でリーディングにより公開する試みを経て、今年ついに舞台で上演されます。

 

STORY
市民文化会館にて上演予定の演劇公演、本番が間近に迫る午後。 主役のカワウソを演じるヒロシは、なんとこのタイミングで足を骨折してしまった。仕方なく台本の修正を決めたのだが、作家のヨシダが書き直した台本は、劇中のカワウソも骨折し、批判必至、炎上必至の内容になってしまう。 そんな大混乱の稽古場に「市役所に問い合わせが殺到しています、役所の電話がパンクしかけています」と現れる市役所職員トドロキ。
果たして、無事に初日の幕は上がるのか…?

 

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■作・演出
内藤裕敬(南河内万歳一座)
■出演
荒谷清水(南河内万歳一座)、伊藤麻由、川田さとみ、清里達也、柴千優、野村春菜、藤岡武洋、領木有加

現代地方譚9

「すきまたゆたう」

文化は移動と共に。
アフリカに起源を持つ人類は10万年をかけて地球上に広く拡散しました。狩猟採集生活の時代より、行く先々で起こる新しい出来事に刺激を受け、行く手を阻む困難を克服しながら、途方もない時間と距離を渡った経験の蓄積が現代人の知識と技術の基盤となりました。
馬の背に跨ることで自身を超える能力を得た人間は地域間での交流を加速し、それぞれの文化を伝えたことでしょう。車輪の登場で効率よく多くの物資を運び、近代には動力を発明、科学技術の発達は空を飛ぶことも可能とし、縦横無尽に世界を移動しています。広大な距離を超える移動の必要と欲求は、現代の多様で複雑な文化の源であったと言えます。
しかしこの移動は、そのために要するエネルギー資源の採掘や開発によって地球を枯渇、汚染させ、時にその資源を巡っての争いも引き起こしました。また地域特有の動植物の生息環境を掻き混ぜて生態系にも影響を及ぼしています。そして今度は移動そのものがパンデミックの引金となり、私たちの生命と共にこれまでの移動の自由を脅かしています。有史以来続く、移動を前提とする社会形成の過程でいつしか孕んだ利己的な価値基準を私たちは問い直す時期にさしかかっているのかもしれません。
高知県須崎市――人口20‚688人(2021年10月末現在)――ここは山地の沈降によって出来た複雑な地形を持つ海岸線の隙間を縫い、貨物船や漁船が行き交う海のまちです。穏やかな海と豊かな漁場を生んだ地理的な好条件により、地域の交通と物流の要所としてかつて賑わったこのまちの街道の往来は、モビリティの変遷に伴い、途絶えてしまいました。効率とスピードの遠心力は町並みの活気を振り払いましたが、昔を知る人々の記憶はそこにまだ取り残されています。
今、この街では新しいまちづくりの準備が進められています。知の集積地となる図書館、街の玄関口の鉄道駅舎、海のまちを象徴する魚市場、豊かな自然を活かしたアクティビティの拠点、住民の自治を促す集落活動センターの新設や改修など自治体が主導する大きな取り組みの他、地域に住まう個人が新たに始める小商いの取り組みも始まっています。地域再生への期待が高まる中、記憶をなぞる事だけに留まらないオルタナティヴなまちづくりへのアプローチにアートは参画できないでしょうか。
2014年より毎年、須崎市では小さなアートプロジェクト「現代地方譚」が開催されています。他の地からやってきたアーティストと交流し、彼らが作った作品を間近に観る”体験”を通じ、アートに親しみながら、自然と開発、災害、食について、様々な課題を抱えながらも暮らしていく“私たちの地域”への関心を、私たち自身に引き寄せることで、未来を語り合う。このプロジェクトがそのきっかけとなることを望んでいます。
しかし昨年、その場に赴き、体験し、語り合うということが制限される事態になってしまいました。移動すること、体験することを基に確立してきたアートプロジェクトが、移動を制限された時、どうふるまえるのか、私たちはこれまで関わったアーティストをはじめ、おちこちのひびきに耳を傾けることにしました。世界が一様に停滞した状況に落ちいった中でもアーティスト達は制作の手を止めてはいませんでした。それぞれが世界を見つめ、営みを模索し続けています。
幾重ものパラドクスを引き受けながら、私たちも今回、“すきま”をテーマに選びアートの営みを続けます。再生の途上で、老朽化により解体された家屋が更地となりできた町並みの隙間、後継者がおらず増えていく商店街の隙間、狭道(せど)と呼ばれる、開発の手の入らない入り組んだ路地裏に眼差しを向け、これからの数年をかけて出来ていく新しい町並みに思いを馳せながら、まちのすきまをたゆたいます。
(すさき芸術のまちづくり実行委員会)

AIR アーティスト・イン・レジデンス須崎 成果発表展示

[アーティスト] VIDEOTAPEMUSIC 藤木 卓 林 友徳

 

Photo: 田中和人 Kazuhito Tanaka 2021

 

須崎に招聘されたアーティストが各々の滞在経験を元に制作したアートワークを発表します。

アーティストの視点を手掛かりに、物語を紡ぐように”いま”の地域の在りようを皆で語り合い、将来を想像しよう、と始まった「アーティスト・イン・レジデンス須崎」。

前回、感染症への対応の混沌の中で試みた、アーティストと地域住民との協働による展覧会制作の経験を基に、未だ続く、先の見通せない状況の下で、より多様な文化交流活動の可能性について検討を重ね、住民主導によって選出されたアーティストが招聘されました。

 

昨年初秋から今冬にかけて須崎を訪れ、リサーチを行ったのは、ミュージシャン、フローリスト、ファッションデザイナーなど、それぞれ主軸となる活動で実績を蓄えながら、その領域を超えて行こうとするアーティスト達。

表現の境界をたゆたう3者による成果発表です。